2017年3月17日金曜日

5度目の求人を終えて





四季の美』 という工芸全般の情報発信と求人を扱うメディアにて
僕らにとって五度目の求人募集をさせていただきました。

一度目は日本仕事百貨さん
二度目はこのブログにて
三度目はPOPEYEの記事
四度目はJDNさんにて
今回は四季の美さんでお世話になりました。

今回の求人記事は経験・未経験、業種を限定しないで
幅広い出会いがあると嬉しいな、という思いがありました。

僕らは、ほぼ毎週繊維産地の工場を訪れていて
職人さん、ブランドさん、メディア関係の皆さんとのお仕事が中心です。
糸編が事業フィールドです。
違う業界にいた方・いる方とも一緒に糸編でのお仕事ができたらと考え
今回は「繊維出身、テキスタイル・アパレル畑、ファッション好き」
以外の方との出会いを特に楽しみにしていました。

結果、半数以上の方々がセコリギャラリーもセコリ荘のことも知らなくて、
願い通りのたくさんの新しい出会いに恵まれました。
(現在は、パリ出張、香港出張もあり面接が追いつかず、一旦ストップしてもらっているところです...)

そして、新しい仲間(内部・外注含めて)を迎え入れるにあたって
僕らのような小規模だからこそすべきこと、できること。
個人的に感じているミッションについて簡単にまとめたいと思います。

一番強く感じているのは
小規模だからこそ、仲間ひとりずつのキャラクターを最大化して個人の特性と特技に重なる事業領域で仕事そのものを作っていく
(もしくはリニューアルしていく)イメージです。
そして型がまとまり価値が明確になってきたら、内部・外部関係なく独立していってもらっても良いかなと考えています。
独立となると本人の希望ありきですが。

既存の仕事をお願いすることももちろん、たまにありますが
企画がまとまって、スタートが切れれば新プロジェクトに集中します。

2015年にオープンしたセコリ荘金沢も、2014年に事業に参画した下山が
「産地に移住して工場を回りたい」という強い希望があって、開店に至りました。

インターンのように入ってくれた大学生は、じっくり話し合ってきた結果
今年の秋からブランドを始めることになりました。
素材探し、生産から展示会までの全般をサポートするという形で並走していきます。
これからはじめるクラウドファンディングで先行受注を行う予定です。
7~8月頃、試着展示受注会も行います。

また、面接後に名刺まで作ったけど、
他のブランドさんに出向してもらい、内部で生産管理をしている方もいます。

そういえば、一番最初に参画してくれた、料理長も自分の工房をつくり
新しいお店づくりに向けて一緒に走っているところです。

個人の特性やビジョンに沿って、その時のニーズに合わせて新しいプロジェクトそのものを模索するのはとてもやりがいがあるし、
お互いにとってベストだと思っています。

こういった考えに至った根本には、その時代の流れに合うアウトプットが必要で
小規模だからこそより小回りを利かせていかないとならない、というところから来ていると思います。
(この時代というのは1年半サイクルくらいのイメージです)

だからプロジェクトも短くて1年、長くて3年くらいでアップデートしていくわけです。
つまり上記のように、新しいプロジェクトそのものを個人のビジョンと時代のニーズに合わせて、
繰り返していくのはちょうど良いのだと思います。

ツルヤシャツとセコリ荘のキュレーション生地の共同で
「ツルヤとセコリのカスタムシャツ」というプロジェクトも
ツルヤシャツの小野さん(当時は営業・販売)の希望と時代がマッチした感覚を得て
スタートしました。
しかし小野さんは現在は、週の半分以上を本格的に職人としての修行時期に入り
受注はストップしています。そしてまた小野さんにとって良いタイミングになり
時代と僕たちにフィットさえすれば、軽やかに再スタートをするわけです。

ですので今後も、
例えば小売店を開きたくて能力がある人が現れて、
僕と気や目的や問題意識が合って、
それが「日本のものづくり」がテーマだったとしたら
ありったけの力を注いで、一緒になって小売店を開くし、
etc という方針です。

こういった考えは、他の経営者やコンサル系の人がどう思うか気になるところです。
スタッフが定着しないし、事業が安定しない、膨大な時間をかけたのに利益にはならなかったり、
中核の仕事はほぼひとりで抱えるという、無謀な話なのかもしれないと思いながら、なんとかやってる感じです。

という視点があり、新しい人に入ってもらった時は、相乗効果が生まれたらいいなと思いながら、順々にお会いさせていただいています。

事業そのものにサポート役として貢献したいと思ってもらうことや
アルバイトだったらドライに時給感覚、というのがダメということではないです。
むしろ、慢性的なキャパオーバーなので縁の下の力持ち的な方に入ってもらいたいという気持ちもあります。

うまくまとまらないですが、
みんなそれぞれのキャラクターが最大に発揮されて、
内部とか外部とか関係なく、みんな好きなことを興して少しずつ形にして
サポートし合って、社会的価値を生んで貢献していけたら、それがベストなんじゃないかと思っています。
組織に全く縛られず、ゆるやかに連鎖と相乗をしながら(2017年3月の思考)