2018年10月16日火曜日

「産地の学校」が広川で開講する



写真_川嶋克

東京で開校した「産地の学校」ですが、2018年11月から福岡・広川町で「ひろかわ産地の学校」を開校することになりました。

冒頭ですが、いちばんお伝えしたいことを先に書きます。

「ひろかわ産地の学校」は、特に福岡出身の方、現在少しでもUターンを考えている方、
アパレルや繊維産業のご経験者でなくても、福岡のお近くにお住いの方、
プログラム内容を見て、ピンときてもらったら
是非参加していただけると嬉しいです。きっと楽しんでいただけると自信満々です。

プログラム内容は ひろかわ産地の学校 をご覧ください。


僕自身、東京から広川に通いますが、各地から福岡空港までジェットスターが何本も飛んでいて、時間を狙えばかなり低予算で通うことができます。
しかも福岡空港は街中にあるので、そこからのアクセスも良いです。

全8回のプログラムですが、
僕自身が、ずっしりとした学びとプログラムを通した先の多種着想の確信が
すでにあります。ご関係者皆様のおかげで、かなり充実した内容になりました。

「産地の学校」が東京以外で開講するのは、
浜松の「遠州産地の学校」に続いて2拠点目になります。

世界にも類を見ない、糸加工・生産工程を経て
世界にここにしかないという圧倒的なテキスタイルづくりを行う
この産地に僕自身飛び込みたいという思いが、開講の話の速度をあげてきました。

東京で開催する産地の学校、遠州産地の学校、ひろかわ産地の学校
旭化成さんとのベンベルグラボ。産地の学校のコースは、全て内容が異なります。

繊維産地には産地ごとの魅力があり、課題もあり
そこに飛び込み「産地の学校」を開催するにはその産地にあった最適な形を探る必要があります。

開講する目的は明確で、
魅力を拡張して課題解決に貢献すること。
魅力を拡張できた先には、
新しい働き手が産地に入る導線が太くなったり
産地と仕事をするプレイヤーが増えたり、
その地域で起業する人が増えていくと考えています。

これから、ひろかわ産地に新しい視点、新しい感性が集って
学んで、考えて、議論して、実験もしていって、この産地が持つ特有の技術を理解して
定義しながら、素材開発や製品開発に繋げていく。

そんなことがはじまると思うと、今からワクワクしています。
広川でお会いしましょう。

2018年10月10日水曜日

産地の求人、就職、取り組みについて思ったこと



この連休(10/6・7)は富士山のお膝元、山梨県富士吉田市を中心に開かれたイベント「ハタフェス」でした。
「産地の学校」として参加させていただいて2年目となる今年は、移住希望者・移住検討中の方を対象に、
求人中の企業さんを訪れるツアーと、ポップアップ屋台をさせてもらいました。(屋台は made by 赤松智志)

詳細は 富士吉田ゴーゴーゴーのサイト

このイベントに向けて数ヶ月の準備期間があって、
その間に考えを練ってみたり、さまざまな方と情報交換意見交換をさせてもらったので、
「産地への就職、取り組み」について考察を残しておきたいと思います。

産地単位で抱える最大の課題の1つが人材・担い手不足。
どの産地でも、多くの事業者さんが直面していることだと思います。
人材不足という課題が背中合わせになっているのが、売上・原価高騰の
経営的事情でもあるので、切り分けてはとても考えづらいのですが
今日はまず、繊維企業の求人と就職、その施策について考えていきたいです。

採用には、採用コストもかかりそれから教育コストもかかる。
入社してもらったからには、社風にマッチして、できるだけ活躍してくれて
そしてできるだけ長続きするのが理想の採用の形です。

1つでも良い求職と求人のマッチング。
ここは僕らの役割の1つだと思っています。
ミスマッチは誰も幸せになりませんので。

現時点までの考察。僕の視点でできること・やるべきを下記に簡単にまとめます。

(1)移住(就職)先のエリアに興味のある人に定期的に集まってもらう
(2)求人イベントを定期的に行う
(3)内部・外部からその地域(企業)の魅力を届ける

単発のマッチングでなく、産地の人材採用の良循環をつくるために
まず、上記の3つの取り組みが必要と考えました。

(1)地域しばりで集まる会です。例えば山梨出身の人、山梨への移住・就職を考えていることが参加の条件の交流会、懇親会。トークイベントや勉強会を絡めた食事会のイメージです。地元のご飯を食べれると良いですよね。この集まりでは、地域の情報、魅力も共有してコミュニティを作っていきます。UターンIターンの先にも続くコミュニティになるし、先に移住した方との情報交換もできるようになります。背中を押してもらったり、辛くなった時の繋がりになったり。 → このコミュニティ作りに向けて、僕ら(糸編)ができることはなんだろう。セコリ荘を運営してはきましたが、キャパの問題もあるので、改めてカフェバーみたいなのを作っても良いかなと考えています。最大30人くらいが入れるような。

(2)求人イベント、地域別の合同会社説明会です。固くなくカジュアルなやつです。企業がまとまって募集要項を求職者の方々に直接伝える場です。(1)と違うのは参加者が、繊維企業への就職希望・検討者対象に限定していることです。この先にあるのが、産地見学会やバスツアーですね。→ 昨年開催した合同会社説明会がなかなか良かったので、引き続き開催したいと思います。産地見学会やバスツアーの企画、アテンドなども僕らにできることがあると思います。

(3)最後に。メディア的役割。内部外部の人がその地域の魅力を違った観点で発信することがマストです。→ これには産地の方が情報発信をすることをサポートするという間接的なサポートもできます。 そして僕らの立ち位置ですと「TEXTILE JAPAN」というメディアとショールームを準備しています。そこで編集部としてそれぞれの産地の魅力を伝えることもできるし、産地の働き手にインタビューすることもできます。(3)が(1)に繋がります。これが循環です。

ここまで読んでくださった方はお気づきかと思いますが
実は、この循環対象のメインは中途です。おそらく26~32歳くらいの方がメインターゲットになるのではないでしょうか。

・学校を出て企業で3~5年働いて転職を考えている方
・30歳前後で将来設計を立て直している方
・様々な理由から地元に戻ることを考えている方

です。こういう方にとって、「情報が届いて」(3)「コミュニティ(1)」に参加できて「会社説明会」(2)があるのはとても効率が良く心強いことです。

そしてそして、この(1)(2)(3)に加えて、
やはり専門学校、大学のできること・すべきことも明確になってきます。

ここについて詳しくはまた書きたいと思います。

2018年5月3日木曜日

IFF MAGIC JAPAN EDITION:03



2018年4月25-27日に開催された「IFF MAGIC JAPAN」が無事閉幕しました。

3m×12mの長方形ブースでは、計25社の工場さんのイチオシテキスタイルの展示をさせていただきました。

6m×9mの巨大ブースでは、椅子と机とゴザのリラックススペースを設置して
来場者の方々に休憩したり(産地関係の)書き物を読んでいただくコミュニティスペースを作りました。



プレゼンテーションは、セミナー会場の向かいという好立地に加えて
VIPアテンドコースにも入れてもらって、たくさんの方にお立ち寄りいただきました。
ブースに寄ってくださった皆さま、ありがとうございました。

海外からのバイヤーさんも多く、世界的に小売店がオリジナル商品をつくる流れがあること、
求められる生地値のレンジは国やショップによるけど、全体的に日本の生地が求められていることを細かく確認できる機会となりました。

今回たくさんの交流を通して、
例えば、海外ブランドやショップと付き合うときに、
コストパフォーマンスの高い良いモノを売るのはもちろんだけど、その取引きはモノだけじゃだめで、コミュニケーション含めて取引先と同じビジョンをどれだけ見ていけるかが、海外取引きにおいて超重要だと感じました。

当然国内でもこの点は重要ですが、海外は特に言語と距離の課題がある中で、どこまでそれができるか。

うちの会社で例えると、頼まれた生地を送るだけじゃなくて
海外の取引先でも、定期的に顔を合わせてオンラインでも頻繁にコミュニケーションをとって、卸先のブランドやショップのファンの気分まで理解して、ビジネスの行く先を経営者と同じ温度感で考えながら、期待に先回りして提案もするし、日本や日本の生地、産地のファンになってもらう。もちろん逆にうちの会社のことも知ってもらいながら。来日の際は、生産現場などもアテンドしながら時間を重ねて、「他ではなく日本と仕事がしたい」という関係性をつくることが重要と思いました。

海外取引の実績がある方からすると当然のことかもしれないですが
うちも徐々に輸出チャレンジがはじまって、新しい国のバイヤーさんとも話す中で
改めて強く感じたところでした。

素敵な機会をいただき、
IFF MAGIC JAPANの皆さま、ご協力いただいた工場の皆さま
スタッフとして一緒に汗を流してくれたみんなもありがとうございました!


2018年4月10日火曜日

糸編・コンバーター部



春になり「糸編」として法人化して、2年目になり
この春から5人の新しい仲間を迎えて活動しています。

5人のうち3名は糸編の1期インターン生で
年明けから募集して、順次面接させてもらって、2月〜3月に決まりました。

http://secoriblog.blogspot.jp/2018/01/1.html

これからみなさんには事前相談させていただきますが、
僕と一緒にインターン生が工場訪問や打ち合わせに同席することもありますが、
その時はどうかお許しをお願いします。


さて、新学期早々悩んでいる件が、タイトルの「糸編・コンバーター部」

僕たちの活動テーマは2012年くらいから変わらず「創出と発展」です。
繊維産地の技術と(デザイナーの)アイデアを結びつけて、0から1が生まれるお手伝いをして(繋ぐが出発地点と限らず、生産現場での創出ということもあります)、技術や産業や文化や経済の発展に貢献したい、というのが大テーマです。

その為に、多種多様な現場に足を運ぶところから活動がはじまって
情報発信、スペース運営、マッチング、生産サポートなどを行っています。

2018年はおそらく80以上100くらいのブランドさんのお手伝いさせていただくことになりそうで。それぞれのお手伝いの深さはさまざまで、毎週顔を合わせてほぼ全型、時には縫製にも関わっていることもあるし、ひと企画のみのコミットもあります。取引条件もさまざまで、シーズンや年間契約させてもらっているケースもあるし、間に入ってしまうケース(コンバーター業)もある。


話が変わりますが
今月末の4/25~4/27 で「IFF MAGIC」に糸編として出展するのですが
その内容を詰めています。10コマという巨大面積でのプレゼンテーション。
アウトプットとしてはもう頭の中ではできていて、これまで通り
各産地の紹介や、工場さんのご紹介やPRになります。

製品がない僕らのアウトプットと言えば、
テキスタイルの展示や写真や動画でのプレゼンテーション。産地をどれだけアピールできるかというところになる。roomsでもそうだったし、神戸ファッション美術館でもそうだったし、セコリ荘で行っていることもそう。

しかし今回のIFFでは
【工場さんの名前まで出すべきか否か】という点が、ふと検討材料になっている。

工場さんの名前まで出せば、良くも悪くも数件のメールや電話が工場さんに届く。
負担に感じる工場さんもあれば、直接やり取りをできない案件も発生するだろうし、これによって間抜きに繋がることもある。

もちろんどんな工場さんにご協力いただいて
展示ブースを作るか、どんなプレゼンテーションにするかに掛かっていますが。


話が戻りますが、
繊維産業単位で考えると、コンバーター会社の仕事の増減は、極論どうでも良い。
産地に必要なのは一定数の仕事。もちろんやりがい。

在庫商売をするところがあるから、通年でお仕事があって
繊維産地の経済事情とリンクしているというケースはもちろんありますが。

これから存在価値を築いていかないとならない弊社のこれからを考えると、
極論、契約のお仕事だけにして、海外輸出に専念する会社というスタンスもありなのかもしれない。現在お付き合いのしている80超のブランドさんは引き続き産地と細くても長くお仕事を継続して欲しい。全ての発注量はざっくりしか把握できてないけど、ひとつの工場さんにとっては重要なキャパを埋めるブランドさんもある。

となると、このIFFでは、工場さんの名前を出すか隠すか、どうするか。
どんなプレゼンテーションになるか。

会社としてのコンバーター業のあり方を見直している、2年目。

上記、海外輸出というのがいきなり出てきちゃいましたが
「海外輸出をしたいけどなかなかできず、海外のあの市場にマッチする」という工場さんはかなり多い。ターゲティング、プレゼンテーション含めて、小回りを効かせながら
すべきことは見えている。海外はやはり発注量も桁違いだし、値段も通りやすい。

話が散らかりましたが、
4/25~4/27の「IFF MAGIC」、 僕たちがどんなプレゼンテーションに決めたか、是非見に来てくださいー!

2018年3月16日金曜日

遠州産地ではみんなで新人を育てる



産地の学校の遠州校の開講が決定しました。

これまで浜松での出張講義は企画してきましたが
「遠州産地の学校」をはじめます。
開催日は隔週土曜日で、6月23日(土)から9月15日(土)まで。(予定)

学生さんでも、社会人でも、中学生、高校生も大歓迎です。
小学生以下の方は保護者の付き添いが必須です。

6/23、7/7、7/21、8/4、8/25、9/1、9/15、9/29の予定です。
詳細確定後は、産地の学校のブログにて正式発表します。


東京で開催していて3期目に入る「産地の学校」が「産地で開催する」ことの
意味(役割)をひたすらに考えてきました。
きっと、遠州産地に触れるきっかけだったり、遠州の繊維企業さんと繋がるきっかけだったり、遠州のものづくりのファンになるきっかけ。
そこから遠州と仕事をはじめる人が出てきたり、遠州産地で働く人が増えたり。

遠州での「産地の学校」というプログラムを通して、僕らの役割はきっかけを作ることなんだと目的が明確になりました。
きっかけ以上に欲張りませんが、最高のきっかけをプロデュースします。

このプログラムを受けたら、
仕事に就けるとか、オリジナルのテキスタイルが作れるとか、そういう場ではありません。

けど、参加する前より、遠州産地に詳しくなって遠州産地が好きになっているはずです。

気になる方は
sanchinogacco.comのコンタクトページからお問い合わせいただくか
5月に東京、浜松で説明会を開催する予定ですので
是非ご参加いただけると嬉しいです。
(時間は調整中ですが5月19日、20日に浜松駅近くの「Any」にて、説明会を行います)

決まり次第、こちらのブログや産地の学校のHPなどでもお知らせします。

直感的に、参加を決めた人へ。
参加費30000円を貯めておいてください。6月23日(土)に浜松でお会いできることを楽しみにしています。


---追伸(4月24日)---

「遠州産地の学校」第1期生募集開始しました!
http://sanchinogacco.com/?p=1197


2018年3月9日金曜日

【4/5 尾州産地バスツアー】



3月1日の研修ツアー


国内最大級、約10万点のテキスタイルのサンプルを保有する岐阜県羽島市にある「テキスタイルマテリアルセンター (通称 : マテセン)」と一緒に企画している尾州産地バスツアー。

2017年10月、2018年4月と企画して、デザイナー、パタンナー、生産管理者、学生さん、産地の学校のメンバーと一緒に、
紡績工場、染色工場、機屋、丸と経編、整理工場、縫製工場、そしてマテリアルセンターに訪れてきました。

現地集合にも関わらず毎回たくさんの方が集まってくれる人気イベントです。
そして、次の開催が4月5日に決まりました。

次は、尾州のニットの巨匠、刺繍工場、シャトルのドビー屋さん、整理工場、そしてマテリアルセンターの見学と講義という計画です。

【尾州産地研修バスツアー】
日時 : 4月5日(木)
集合 / 解散 : 9時30分に岐阜羽島駅の改札前集合 / 18時頃に岐阜羽島駅で解散します
※岐阜羽島駅は改札1つです
訪問先 : ①ニット職人さんをたずねる ②刺繍工場 ③機屋 ④整理工場 ⑤テキスタイルマテリアルセンター

を予定しています ※時間があれば⑥起毛工場にも寄ります
エントリーいただいた方に詳細をお送りしています。

参加費 : 5000円 (※学生の方は2000円です ※産地の学校のラボコースの方は1000円です)ランチは親子南蛮うどん(750円ほか)を予定しています

参加のお申し込みは、コチラのグーグルフォームからお願いします!
エントリー後、担当者からご連絡をさせていただきます!

※バスの定員が20名です。人数オーバーした場合、選考とさせていただきます。

2018年2月27日火曜日

産地の学校3期に向けて



2017年5月に開校した「産地の学校」。11月からはじまった2期生が年をまたいで
先週ついに最終週を迎えました。はやいはやい。4月から3期がスタートします。

繊維業界の窓口となり、関わるきっかけになる。
毎週の座学と工場見学で、魅力を伝え、繋がっていく。



テキスタイル、産地について短期集中で学べる場。
深く学ぼうと思うと底なしだけど、必要項目から優先的かつ効率的に。
仕事を初めて知らないと困ることを明確に。
専門性の高い領域をできるだけ楽しく。

工場、生地屋、アパレル、メディア、経営者などなど、同じ釜の飯を食べて繋がっていく場。
教室で終わらせず、繊維産地と本気で関わる分母を増やす。
新しいものづくりを生んでいく。

いろんなキーワードを掲げ、リピートしながら。

「参加して良かった」と思ってもらえるよう、
この船が目指すべきところにきちんと進むように、さらに気を引き締めて。

2期の修了生の方はラボコースにようこその方もいて、
全てのメンバーにエールを送り、引き続き共に走って行きたいです。

4月からの新しい出逢いの準備もぼちぼちと。

2018年2月11日日曜日

西脇ファッション都市構想


繊維産地である、兵庫県西脇市。綿を中心とした先染め織物が得意な産地で
国内では高い生産力も持つ産地。そんな西脇市が平成28年7月に掲げたのが「西脇ファッション都市構想」。


以下、西脇市のホームページからの引用です
本市においては、10歳代後半から20歳代の若者が、進学や就職に伴い 阪神間などの都市部へ大量流出するという構造的な問題を抱えており、播州織を支える若手人材が不足している状況が見受けられます。 
そのため、若手人材を本市に呼び込み、確保するには、播州織関連の雇用を生み出しとともに、播州織が若者にとって魅力的な産業になっていく必要があります。これらの状況を踏まえ、強みである素材生産を中心とした製品づくりを強化することに加えて、素材を生かし織物を使った最終製品までデザイン・製造することにより、ファション分野の産業を伸ばしていくことが求められています。
そこで、播州織に着目した地方創生として、播州織が抱える課題に対して、どのような事業に取り組んでいくかの方向性を体系的にファッション都市構想に示しています。
 
西脇ファッション都市構想のホームページはこちら

取り組み内容をすごく簡単に説明すると
(1)西脇市の繊維企業へ新規就労を増やす取り組み(PRイベント・助成など)
(2)産地内でのコミュニティ形成の支援(365cotton、コワーキングスペース「CONCENT」の設立)
(3)セミナーなイベントなどの開催・個別相談など

※宮浦の解釈、要約バージョンです

繊維産地に興味がある!働きたい!という若者が全国に数多くいるのは事実です。
そんな若者たちが産地企業に繋がった時に、最初に浮上する課題が受け入れ企業の経済事情と条件。
当然、いろんな意味で簡単に人を増やすことなんてできないです。
受け入れ側は、向こう数年の経営状況を見据えて、新しく入った人に給料を払い続ける。
とことん新人の成長に向き合う。人を入れるという決断の重み。その責任と覚悟はなかなか。

その課題に直接作用するのが西脇市が打ち出した施策で、上の(1)の部分ですが、
3年間という期限を設けて、金銭的なサポートもする。

これがフィットしたことで、西脇市には施策開始後、17人(平成30年2月現在)もの新規就労者が増えました。
この17名の就労が「とりあえずのマッチング」で終わらせないことが最重要だと思っています。弊社も平成28年末からこの事業のサポートに携わらせていただいていますが、まさにこの部分に全力でサポートすることが使命だと思っています。

そんな任務の今年度最終日の出張が今日終わりました。
みんなと見つめあって、悩みや展望を聞いて、話して、確認。
17通りの理想と課題があることに対して、最適解を追求する。
目の前をしっかり見ながらも、ちょっと先の未来、これからの新規就労者のことも考えていく。

とてもお世話になってきた西脇、西脇市の中のみなさん。
思い返せば、初めて生地を買わせてもらったのは西脇の機屋さん。

繊維の産地である西脇が持つ魅力を少しでも後押しできるように。構想は続きます。

2018年2月7日水曜日

トレーナー、サポーター(裏方の仕事)

AbemaTVの『格闘代理戦争』という番組が毎週日曜に放送されていて、
気づいたらここ数ヶ月、日曜の真夜中に番組を追いかけていました。

魔裟斗、山本KID、小川直也(柔道家)、武尊の4名からの推薦選手がトーナメント式で戦うという番組の構成で、試合本番に向かうプロセスに魅力が詰まった内容。K-1絶頂期にテレビの前で熱狂していた30~40歳の男性が、おそらく番組のターゲット。

魔裟斗が放送の締めに「(推薦選手が)1人で練習をしていたら半年かかることを2ヶ月で教えた。これがプロのトレーナーとしての仕事だった」みたいなことを言っていたのが印象的でした。



まさに魔裟斗が言う、このトレーナー的な、サポーター的な仕事が僕自身目標にするところだと思いながら、番組を見納めしました。

格闘技だったら、試合で相手に勝つことにまっすぐ向かうトレーニングがベスト。

2017年に開校した「産地の学校」の話に置き換えると、
「こんな学校があったら良い!」「繊維産地をまわり始めた自分にとって、こんな学校があったら!」という僕自身のリアルな視点で、これから繊維産地と深く付き合っていこうという歩みをサポートする学びの場、繋がりの場を目指しています。

繊維産業というのは本当に覚えることが山ほどあって、原料、染料、織物、編物、染色、加工などなど、さまざまなセクションごとに厚い専門書が何冊も存在していて、掘り進めれば進むほどどんどん深いところまでいけて、しかも現在進行形で新素材や新技術、新しい機械が誕生し続けています。

僕は産地をまわりはじめた頃、平日何時間も母校の図書館にこもって
繊維の本、素材学、組織の本、産地の本など読み漁っていて、難しく書かれているし膨大な量だしで、かなり混乱していたと思います。本によって書いてあることは時々違うし。とにかく難しく書いている内容を解読するのに時間がかかったのを鮮明に覚えています。

産地の学校では、知識に関しては「必要なところをできるだけわかりやすく効率的に」というのが講義の裏テーマなのは、当然だけどすごく大事なポイント。あとは活きた情報とノウハウ、考え方、楽しさ。ついつい難しく説明してしまうのが専門家の方の魅力でもあるのですが、みんながしっかり付いていける講義にする必要があるので、お越しいただく先生とはみっちり打ち合わせをして、資料づくりや用語集づくりも最適化を目指します。

講義前、講義中、講義後で徹底して学びの場をサポートするのが、事務局の仕事。

「学びの効率化のサポート」みたいに書いてしまったけど、ちょっと間違えていて、産地の学校は就職・転職活動中の方、ブランドを立ち上げる方、事業主の方などもいて、流動的な"貢献できる部分"に「事務局のサポート」という形そのものが最適化されるのがベストだと思っています。

2018年1月24日水曜日

【3/1】尾州産地バスツアー



国内最大級の約10万点のテキスタイルのサンプルを保有する「テキスタイルマテリアルセンター (通称 : マテセン)」と一緒に企画している尾州産地バスツアー。

前回は2017年10月中旬に企画して、デザイナー、パタンナー、生産管理者、学生さん、産地の学校のメンバーと一緒に、
縫製工場、ドビーとジャカードの機屋さん、丸編み屋さん、経編屋さん、そしてマテリアルセンターに訪れました。現地集合にも関わらず大好評だったのが嬉しくついこないだの記憶です。

そして、次の開催が3月1日に決まり!
紡績工場、シャトルのジャカード織機を見て、かせ染とチーズ染色の糸染め工程、生地を仕上げる染色整理工場、そしてマテリアルセンターの見学と講義というみっちりな計画です。

【尾州産地研修バスツアー】
日時 : 3月1日(木)
集合 / 解散 : 9時30分に岐阜羽島駅の改札前集合 / 18時頃に岐阜羽島駅で解散します
※岐阜羽島駅は改札1つです
訪問先 : ①紡績工場(糸作り)②シャトルの機屋  ③糸染め工場 ④整理工場  ⑤テキスタイルマテリアルセンター

を予定しています ※時間があれば⑥起毛工場も寄ります
参加費 : 5000円 (※学生の方は2000円です ※産地の学校のラボコースの方は1000円です
※ ランチは味噌煮込みうどん(おひとり950円)を予定しています

参加のお申し込みは、コチラのグーグルフォームからお願いします!
エントリー後、担当者からご連絡をさせていただきます!



2018年1月19日金曜日

第1期インターンシップ生募集について



年明け早々、リトルトーキョーをお借りして、合同会社説明会を開催しました。

参加してもらう会社を糸偏企業にしぼって、就職・転職活動中の方と素敵な企業さんを繋いでいこうとするイベントです。

こちらのブログに詳しく書いています
ファッション産業の基盤である糸偏産業、ものづくりのお仕事を知って繋がれる会

セコリ荘や産地の学校、出講する授業を通して、産地や繊維業界に興味はあるけど繋がりが持てずに悩んでいる、、という方が多いのは分かっていたのですが、当日は増席するくらいの予想を超えた方々に集まっていただきました。

その後、産地の学校のメンバーも企業さんとの面接に進んでいたり、産地への移住を本格的に考えていたりと、嬉しい展開もあります。

しかし一方で、「まだ産地ごとにどんな特徴があるのかわからない」、「業界の仕組み自体を理解できていない」、だからこそ「悩んでいる状態でも参加してみました」という方が多くいることもわかりました。

となると、そういった悩みを事前に整理しておいた方が合同会社説明会もより良い場になると思い、弊社が進路準備のお手伝いやステップアップの場になれないかと思い、(実験的に)インターンシップ生を募集してみることにしました。業界のお仕事や魅力を少しでも伝える役割も担えたら最高だと思っています。


第1期募集にあたり、

▼対象
・繊維企業への就職、産地へ入ることを考えている方
・これから繊維企業とのお仕事をしたいと考えている方
・繊維 / アパレル業界での独立を考えている方

※最大3名ですが、できるだけ学生さんを優先したいと考えています。

▼内容
ご希望に沿って、弊社のコンテンツ事業、生産事業に携わっていただきながら学んでいただきます。

※座学のレクチャーなどが用意されていることはなく、弊社業務に携わっていただく中でのプログラムをご用意します。ほぼマンツーマンになるよう担当者がつきますので、ご安心ください。

▼期間
2月19日をエントリー締め切りとして、短期でも長期でもご相談ください。オリエンテーションの関係で3月スタートを第1期生のスケジュールとさせてください。

※短期の場合は、参加日数にもよりますが最低1ヶ月を目安にご検討ください

▼人数
最大3名

※エントリーいただいた方から順次、ご面談へ移らせていただきます


▼応募要件
・短期の場合、週2日(相当)以上の勤務が可能な方
・東京都中央区月島の弊社事務所まで通える方
・時に、アイデアも出せる方
・必要に応じて工場のある産地(遠方)出張ができる方


▼エントリー方法
2月19日までにこちらのグーグルフォームにエントリーください。
その後、担当者よりご連絡差し上げます。


弊社ではさまざまな理由から、これまでインターンシップの受け入れはしてこなかったです。海外の学生さんからの問い合わせが多くなってきたこと、担当者をつけられる受け入れ体制が整ったこと、そして今回の合同会社説明会のことがあって、実験的に募集を開始しました。

需要があって意義ある繋がりが生み出せたら、第2期の募集も考えますので
ご興味ある方は、たまに弊社のリクルートページをチェックしてみてください。

2018年1月3日水曜日

働き方、契約内容も模索する合同会社説明会




- ファッション産業の基盤である糸偏産業、ものづくりのお仕事を知って繋がれる会 -


繊維企業が集まる合同会社説明会をキックオフします。
第1回を2018年1月13日に、清澄白河のリトルトーキョーにて開催します。

合同会社説明会とは、つまり糸偏産業にしぼった求人イベント。
セコリ荘のおでん屋さんに立っていた頃から、産地の学校をはじめてからはさらに、各地から求人のご相談をよせていただくことが増えてきました。

アパレル業界全体ではしっかりとした求人サイトもありますし、有力エージェントさんもいますが、川上〜川中との接点が強くなかったりします。

突如こんなイベントが立ち上がり
「ありそうでなかったよね!」と思う方も、「そんなマニアックな!?」と感じた方も
「待ってました!!」という学生さんや転職活動の方もいらっしゃると思います。

産地の学校が2期目に入って、就職や転職活動とも次々にご一緒するようになり
こんなイベントが年に1〜2回は必要だろうと思い
まわりの皆さんのご協力のもと、第1回目を企画することになりました。

プレゼンターが繊維関係、産地企業のみということ以外に特記するのは
働き方自体もちょっと余白を持たせたマッチングができないかなと考えているところです。

例えば、デザインのバックグラウンドを持っている求職者に対して
「閑散期間に自社の設備を利用した製品活動ができる」とか。

定時を17時としてそれ以降は好きなものを作って良い(材料費のみ負担)という契約にして、社員さんたちのアイデアや制作意欲に応えるといった工場さんもあります。

経営者や工場長のマネジメントの負担はあがりますが
繁忙期、閑散期に合わせて、飛び込む新人に擦り合わせながら、働き方を滑らかにカスタマイズするのも良いかなと思っています。


イベントの詳細について
https://www.facebook.com/events/559139677763758 (FBページに飛びます)

会場:リトルトーキョー 3F
住所:〒135-0022 東京都江東区三好1丁目7−14
日程:1/13(土)
時間:13:00〜19:00(予定)

13:00 開会のご挨拶
13:00~16:00 企業によるプレゼンタイム 
・株式会社 槙田商店
・富士吉田市繊維産業活性化地域おこし協力隊
・シタテル株式会社
・テキスタイルコンバーター
・丸枡染色株式会社

16:00~ 自由交流タイム

対象 : 新卒でも中途でも糸偏産業での新しい職をお求めの方。もしくは糸偏産業に興味のある方。学生さんも会社勤めの方も歓迎です。

内容:1社30分ずつの会社説明 / その後各ブースで自由相談タイム

参加方法:ご予約不要ですが、参加人数把握のため、FBのイベントページにて「参加」を押していただけると助かります!